2015/12/18

スマホのバッテリー消費を抑える技術として、注目を浴びたIGZO。
液晶画面はスマホのバッテリー消費の中でも大きな要素になっています。そのため、画面の表示技術が変われば、スマホのバッテリー消費が抑えられるのですね。
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スマホのバッテリー事情なんだから、バッテリーの技術革新じゃないのかい!?と思うかもしれませんが、こうしたいろんな角度からスマホのバッテリー消耗を抑えようという働きがあります。
今回は、そんなIGZOについてもう一度改めて紹介していきたいと思います。
IGZO
2012年12月に大々的な発表がされたIGZO(イグゾー)。
IGZOとは酸化物半導体のことで、「Indium(インジウム)」「Gallium(ガリウム)」「Zinic(亜鉛)」「Oxygen(酸素)」の頭文字を取ったものの略称です。
2009年に半導体エネルギー研究所が、高い結晶性を持つIGZO網膜(CAAC-IGZO)を作り、2012年にシャープとの共同開発により量産化に成功したため、商用化に至りました。
このIGZO技術と、スマホに搭載させるという発表がされた頃は、シャープが赤字化からもがいていた時期。シャープの再生もかかった非常に大きな取組だったのです。
スマホ使用者にとっても、その影響は大きかったですね。
まず、このIGZOを搭載したことにより、従来とどのように電力消費が変わってくるのかと言うと、静止画面において非常に強みを発揮します。
ディスプレイでは画面が表示されているときは常に電気を流す必要があります。なんと我々が知らぬところで1秒間に60回も画面を更新しているのだそうです。
従来のディスプレイではこういった流れを静止画にも適用しなければならなかったのですが、IGZOでは静止画に対しては1秒間に1回の更新で済むということになりました。
そのため、ここで大きく消費電力に差がつくのです。
また、画像の解像度と言うものは年々高度化していますよね。その際に関してもIGZOでは従来機種よりも優位に立てるのです。
なぜ、優位に立てるかと言うと、IGZOでは1画素あたりのバックライトの透過量が増えるため、明るく表現できるのだそうです。つまり同じ明るさでもIGZOの方が低消費の電力で済むということです。
こうしたポイントがあるために、シャープはIGZOは高い省エネ性があり、
「3日間充電しなくても済む」
「心置きなくスマホを2日間使用」
などと銘打って販売を開始しました。
しかし、ユーザーはそんなに甘くはなった。笑
こうしたうたい文句が出たらじゃあ実際に試した見ようという動きが出てくるのが今の情報社会です。その中で、「がっかりだ」という反響も多く、シャープは慌てて
一般的なスマホ使用時間を、1日あたりWEB閲覧に40分、メール&通話に20分、ゲーム・動画・音楽に15分、そのほか5分、計80分使うと想定した値で言うところの3日間。
というコメントを出しました。笑
まあ、こんな使用状況は一般ユーザーにとっては、少し遠い現実のような気もしますが。笑
しかし、実際のところ、スマホの使用時間が延びるのは実感としてあるようで、本当に使用状況次第ならば「3日」も夢ではなさそうなレビューもあります。
以下に印象的なIGZOを実際に使用してみての感想をネットで紹介していた記事から抜粋して紹介します。
消費電力は約2/3
https://androider.jp/plus/topic/nandemo_chousatai/201304_02/参照
まずは、静止画面でバッテリーの消耗具合を従来端末とIGZO搭載端末で比較したところ、IGZO搭載の端末では約3分の2の電力消費量に抑えられたという結果があります。
また、2時間程度の動画に対しても従来端末ではバッテリーが25%消費したのに対して、IGZO搭載端末ではバッテリーの消耗が18%だったという結果も。
まる3日に手が届く?
http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1311/28/news098.html参照
こちらの記事では、
- 満充電の状態で計測開始
- Googleアカウントの同期はオンに
- Wi-Fi、GPS、Bluetoothはオフに
- アラームを鳴らすとき以外はマナーモードをオンに
- 「エコ技」設定は購入時の状態で、「ecoレベル」がMaxの状態
- ディスプレイは、輝度の自動調整をオンに
- その他の設定は全て購入時の状態
という環境下で、Chromeでのウェブページの閲覧やFacebookなどのSNSの使用などが主なスマホユーザーがどれだけ使用できるか挑戦しています。
結果は、あと数時間で丸3日充電なしでの使用が達成できるところまでいきました。本当に使用次第では3日も夢ではないといういい例になると思います。
1日は十分いける
http://andronavi.com/2013/01/241885参照
こちらの記事では、
- いくつかのキャリアサービスの停止
- 端末の「設定」→「アプリ」→「すべて」で、使っていないアプリを選択し無効化
- GPSは原則OFF、Wi-Fiは自宅以外OFF
- 画面輝度は最低値(十分見えます)
- 開発者向けオプションのバックグラウンドプロセスの上限設定(推奨=2)
- サスペンド時に動作するタスクキルアプリ『Automatic Task Killer(日本語版)』を導入
- バッテリーの利用状況は『Battery Mix』で確認
という環境下のもと、GmailやFacebook、LINE、マクドナルド公式アプリなどを良く使用し、「パズドラ」などの携帯ゲームも暇な時間に行なうというユーザーがチャレンジ。
その結果は、朝家を出て夜帰ってくるまでのは十分充電がなくても使用が可能というものでした。このIGZO搭載端末が発売されたころは、充電器を持ち歩かなければ確実にスマホのバッテリーがなくなるという時代でしたので、この「夜帰ってくるまで」バッテリーがモツというのでも、十分満足は出来たようですね。
どの使用者も、従来の端末よりは確実にバッテリーのモチが良いと実感しているようです。今では、スマホのバッテリーが1日持つのは割と当たり前になってきましたよね。
こうした技術の積み重ねで、我々の快適なスマホライフが実現しているのです。笑
IGZOの進化系である、MEMS-IGZOについてはこちらの記事!
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