2015/12/18

NifMoでんわの登場によって、「通話し放題」がキャリアよりも安く提供されるプランが展開され非常に注目され、再度格安SIMにおける通話事情と言うものに目が向けられるきっかけになったかと思います。
しかし、NifMoでんわが抱える最大の問題点である、非通知問題。
今回はそれがなぜ起こるのかを見ていきます。
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仕組み
NifMoでんわと同じような仕組みを利用しているサービスとして、あのLINEが行っている「LINE Out」というサービスがあります。
両者共通しているのがIP電話を利用しているという点。
IP電話の場合、上記のように050から始まる番号で通知されてしまいますよね。これを結構嫌う人が多いかと思います。なぜなら、相手に通知される電話番号がいつもの番号とは違うため、警戒して電話に出てくれないという状況になりかねないからです。
しかし「NifMoでんわ」、「LINE Out」同様に080や090で始まる番号が通知されます。その仕組みを簡単に説明します。
LINE Out
「LINE Out」ではIP電話で発信されたものが一旦回線交換され、相手先の端末に電話が入ります。
この回線交換が行われるのが公開はされていないのですが、どうやら海外を経由して行われているらしいです。
その根拠としては
- 通話料が非課税であること
- 一部では、「+81」という日本の国番号付きで番号が通知されたこと
が上げられます。つまり
「携帯電話の無線パケット通信上でのVoIP」→「LINE側のサーバーおよびゲートウェイ」→「回線交換網」→「相手の電話会社」→「固定網/携帯網で相手に繋がる」
という流れで通話が行われているのですね。
NifMoでんわ
「NifMoでんわ」も同様です。
しかし「NifMoでんわ」の場合は米GENBAND社のサービス「Kandy」を利用していると公開しています。
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回線交換
この「回線交換」。
これが通話したい相手先に「非通知」や「通知なし」やあ「+81」が表示される場合があるという事象の原因になっています。
そもそもIP電話で発信しているのに080で相手に表示されるということは、発信した番号が書き変わっていますよね?
実は着信表示される電話番号を変えることはそれほど難しくはないとされています。
そのため今回のようなNifMoでんわやLINE Outのような仕組みが作り上げられたのです。
しかし、冷静に考えると結構怖い話ですよね。実際、過去には「110」に偽装した着信を表示させて振り込め詐欺を起こすといった事件もあったそうです。
そこでドコモでは偽装された電話番号を一律で拒否ようにすでに防衛線が張られているのです。
「ドコモでは、社団法人電気通信事業者協会が策定した『発信番号偽装表示対策ガイドライン』に基づき、一定の条件により発信者電話番号が偽装された疑いのある通話を識別し、その通話の発信者電話番号を非表示とする対策を施している。(LINE電話の電話番号が通知されないのは)そのことによるものと想定している」
こうした工夫によってNifMoでんわのサービスが開始される前からあったLINE Outでの通話は、ドコモでは非通知として処理をされていました。
おそらくNifMoでんわで注意を促している
- 通知不可能
- 非通知
というのはドコモを特に指しているのでしょう。
KDDIやソフトバンクも偽装された電話番号を防ぐ仕組みは行っているようですが、おそらくドコモが一番強固な防衛線を張っているのでしょう。
そのため、SMSで自分が電話したことを相手に自動で通知するようなサービスも同時に提供してその問題点を克服しようとしています。
ドコモの対応が良くて、他の2社がセキュリティが甘いとか、そういった議論は簡単にはできませんが、便利さと危険性は結構表裏一体だったりするということですね。
NifMo電話の場合は途中で経由している海外のサービスなどを公開しているため、まだ安心はできるかもしれませんが、LINE Outに関しては未知な部分も多い為、ちょっと怖い一面が存在します。
だからと言って、ユーザーには何も対策を講じることはできないのですが・・・( ;∀;)
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知っておけば、何かできることはあるかもしれませんので、あくまでも参考までに。